薪ストーブ屋の娘「のぞみ」の楽しい事探し

薪ストーブ屋の娘「のぞみ」の楽しい事探し

薪ストーブをこよなく愛する薪ストーブ屋の娘ののぞみです୧(๑•̀ㅁ•́๑)૭✧ あだ名は大体「ぞの」です♪ 最近の流行ってる物とか興味ある物とか紹介していけたらいいな~と思っています♪ お父さんお母さんへの感謝のしるしに薪ストーブの宣伝なんかも出来たらいいな~と思ってます♪ 仲良くしてください°ʚ(*´꒳`*)ɞ°

フリーマーケットの秘密生物



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フリーマーケットの秘密生物 

 

まさにそれは、

思わぬ”掘り出し物”だった。

 

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今も時々、

頭をよぎっては私を苦しめていく。

 

そんな時の私は、

口元を手で抑えて必死に堪えているから、

周りの人たちは、奇異の目で私を見ているかもしれない。

 

困ったものだと思う。

 

人それぞれだけど、

あまり期待をしていないことって、

沢山あると思う。

 

毎日の通勤・通学、

大人になってからの誕生日、

“特別期待してない地元の小さなフリーマーケット”とか……。

 

たぶん、

そういうものがあるのは、私だけではない筈だ。

 

けれど、

そういうものの中には、予想もしてなかったものが潜んでいたりする。

 

実際に私はそれを体験し、実感した。

だから、

少しくらいは、

特に期待のないと感じているものでも、期待してみてもいいのかもしれない。

 

少なくとも、

そう実感できた私の日々は、ちょっぴり明るくなった気がするから。

 

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地元の小さなフリーマーケット

 

2~3年前の5月頃――。

 

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公園の中には、大量のブルーシートが広がっていた。

どことなく、お花見の季節を連想させる。

 

周囲には木々が並んでいて、天気は快晴だったから、そう感じてしまったのだろう。

 

ただ、お花見とは違って、

ブルーシートには、服やおもちゃ、アクセサリーなどが大量に置かれていた。

 

地元で毎年開かれているフリーマーケット

貴重な日曜日に、私はそこにいた。

 

少しでも商品を売ろうとする販売者と、

何かいいものがないか探すお客さんで、

フリーマーケットは、それなりの賑わいを見せていた。

 

私としては貴重な休日を、

欲しいものが特別ないと思われるフリーマーケットへ、

家族で行くことは、正直あまり気乗りしなかった。

 

来てしまった以上は、

少しでも楽しまないと損かなとは思って、

何か興味の惹かれるような物が売ってないかを探してみた。

 

フリーマーケットの会場の半分くらいを見て周ったけれど、

特に興味を惹かれるものはなくて、

正直あんまり楽しくはない。

 

そんな状況だったので、

私の意識はすこしずつスマホに傾いていったのは、仕方ないだろう。

 

適当にネットをしながら時間を潰す。

それに合わせて、視線も下に向いていってしまう。

今の退屈さが、私の気分も少しずつ下げていくことを感じながら、

早くフリーマーケットを全部見終わらないかを待つだけだった。

 

この状況が後30分も続くのだと思うと、

さらに気分は沈んでいく。

 

こういうことは長く生きていれば、すくなからずあることだ。

私自身、それを知っている。

 

それを飲み込んで生きていくことが、大人なのだ。

と知ったようなことを頭に浮かべながら、父と母の場所を目で追った。

 

気づけば、すこしだけ私は置いていかれていたらしい。

父と母は、私よりも先にいた。

二人で売り物を眺めているようだ。

 

退屈な気持ちはあるが、

それを表面にだして雰囲気が悪くなったら申し訳ない気持ちもある。

私は、退屈を飲み込んだ。

私は大人なのだと言い聞かせて、両親の下へ歩き出した。

 

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ただ、

今もスマホをいじっているけれど。

 

秘密生物を見つける

 

両親の下へ追いついた私は、

適当に周囲を見たり、スマホを見たり、父と母に話しかけたりしていた。

その割合としては、スマホが6割と多くを占めていたのは、

元々興味があまりない状況なのだから仕方ないと思う。

 

ついつい視線が下向きになってしまうのも、スマホのせいだ。

 

そんなとき、犬の姿が視界をよぎった。

一瞬だったが、私にはダックスフンドに見えた。

 

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犬に限らず動物全般が好きな私は、自然と目で追いかけた。

首を少しだけ上に動かした私の視界に入ったのは、

確かにダックスフンドの体をした生物だった。

 

それを見つけた瞬間、私は一瞬硬直した。

「えっ」と言葉が漏れてしまう。

二度見だってしてしまう。

 

犬を見つけただけなら、私だって驚きはしない。

しかし、私の知識や記憶の中にはいない存在だったので、

驚いてしまったのだ。

 

誰だってそういう常識外のものと出会えば、そうなる筈だ。

 

茶色の体毛、細長いしっぽ、短い四本の足、長めの胴体、そして首から上は、

完全なチワワだった。

 

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あまりにも、首から上はチワワで、下はダックスフンドすぎたので、驚いたのだ。

 

それを見て驚いた私の頭をよぎったのは、

実験生物……?という言葉だった。

 

発想としてはやや物騒だが、

身体的特徴があまりにもきれいに分離していたのだから、

そう思うのも仕方ないのではないだろうか。

 

すぐに冷静さを取り戻した私は、

ミックス犬なのだろうなと思いあたった。

 

冷静さを取り戻した私なのだが、

改めて、その犬を注視すると奇妙な姿につい笑ってしまった。

 

誰かが作ったコラージュのような存在がリアルにいるようで、

つい笑ってしまったのだ。

 

この衝撃を誰かと共感したくて、

近く似たお父さんの背中を叩いた。

「お父さん、お父さん、あれっあれっ」と呼んでみたが、

父は売り物に夢中だったようで、なんだなんだと生返事を返してきた。

こちらを見ようともしない。

すぐに目の前にいるこの犬について伝えたい私は、背中を叩き続けた。

さすがに煩わしかっのか、不満げにこちらを向いてくれた。

 

私は「あれ」と例の犬を指さした。

 

父はそれを見て、「なんだあれ?」と言った。

その声音には困惑と共に笑いを含んでいたのが分かった。

 

「すごいでしょ、あれ」私は満足げにそう言った。

 

その犬はこちらの方を向いていて、

その顔がはっきりとわかってしまう。

 

それを見た父と私は、一緒に声を上げて笑ってしまった。

 

二人で笑っているせいか、笑い声は止まらず、お腹が痛い。

笑い死ぬとはこういうことなのだろう。

 

どうやらこの犬は、

近くにブルーシートを広げている若い夫婦が飼っているようだった。

 

私と父は、その夫婦に挨拶をして、

犬を撫でさせてもらった。

 

その造形の奇妙さには慣れないが、顔立ちは非常に可愛らしい犬だった。

 

私と父はその犬を撫でて満足すると、

その場を後にして、フリーマーケットの未だ見ていない場所を見て周ろうと歩きだした。

 

歩きながらも思い出すのは、先ほど見た犬のことばかり。

父と私は、何度もその犬の話をしていて、それはフリーマーケットが見終わるまで続いた。

 

今思い返してみると

 

今でも、あの犬のことを思い出してしまうことがある。

あの体験のおかげで、

興味のない事でも、意外な発見や面白いことがあるのだと教えてくれたのだと思う。

 

何があるかは、蓋を開けてみるまで分からない。

どんな物事にもそれは言えると思う。

 

今回の体験があったからこそ、

どんな物事にも、くじ引きのように当たりが潜んでいるのだと、

期待を持つことが出来るようになった。

 

それは今でも、

退屈なことや面倒なこと、

それらと向き合う私を後押ししてくれる小さな期待のピースだ。

 

日々、私の前には、小さなものから大きいものまで退屈が現れる。

楽しいことがあるかもしれないと期待できる私なら、大丈夫。

 

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小さな期待を胸に、

一歩ずつ退屈を乗り越えていけるのだから。

 

後書き

 

どうでしたか?今回の記事(*'▽')

 

私の実体験をちょっと小説風に、書いてみました!

 

どうしたらもっと面白い記事を書けるのかを試行錯誤中なので、

試験的に色々な書き方を試している最中です。

 

もしかしたら、

今回のように今までないテイストの記事を書くかも知れません。

 

違和感を感じられる方もいるかもしれませんが、

そのあたりも受け入れてくださると嬉しいです。

 

makisutobu-222.hateblo.jp

 

それでは、

ここまで記事をご覧頂きありがとうございます(*'▽')☆

 

のぞみ

 

makisutobu-222.hateblo.jp